2009年10月11日日曜日

2009ビンテージ考

メディアでも既に史上最強ビンテージとの話が出ていますが。

これ以上、理想的な気候は無いと言っていいくらい。
春に雹の被害が出た場所が一部ありますが、それ以外はメドックも右岸も完璧でしょう。

7月から8月末までの降水量が20mmのみ、9月の上旬から中旬に適度な雨が降り、その後はいい天気が続いています。
また朝夕の寒暖の差が早いうちからあり、ブドウの葉への生育が早く止まり、実へ集中しています。
糖度、酸度、色素が高いレベルでバランスが取れていて、申し分なしです。

2005年の時を思い出しますが、その時は質の高いブドウが採れ過ぎて、造り手のテンションが上がり、普通に醸造すればいいのに、無理にタンニンや色素を取り過ぎでバランスを崩してしまった造り手を多々見ました。

今年は、その失敗の経験もありますから、ある意味、変に手を加えず、醸造をすれば間違いなく良いワインを造ってくると思います。

そういう意味で、有名シャトーのワインが質が良いのは当たり前。
無名シャトーワインでも、ブドウの潜在力はありますからかなり良いものになると予想できます。

ブルゴーニュ地区はすでに収穫が終わっていますが、弊社サプライヤーのボジョレ地区の造り手は、今年で50年収穫を見ているが最高の出来だろう。
今年は最強のボジョレ・ヴィラージュ・ヌーボーが出来るぞ!!!と意気込んでいましたが、私の力不足で今年弊社からのボジョレ・ヌーボーの出荷は出来なくなってしまい・・・
昨日、そのサンプルを飲んだのですが、確かに素晴らしい出来です。

今年は、輸送費削減でペットボトルに入ったボジョレ・ヌーボーが主流になりそうですが、それをサプライ出来る造り手は大手のみで、ますます個性の乏しいワインというイメージが進んでしまいそうです。

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